「なんとなく練習をこなして、気づけばあっという間に1日が終わってしまった…」なんてこと、ありませんか?
一生懸命やっているのに、思うように上達しない。そんなときは、練習にPDCAサイクルを取り入れてみましょう。
この記事では、卓球の練習にPDCAを活用する具体的な方法を紹介。成長を加速させたいなら、今すぐPDCAを取り入れてみましょう!
同じ環境で練習をしていても「この人グングン強くなるな」っていう人はPDCAを上手く回しています。PDCAを効果的に活用し、上達スピードを向上させましょう!
1. Plan(計画)
- ポイント: 明確な目標をたて、それに基づき練習メニューを考える。
- 例: 「YGのショートサーブのバウンドを低くする」などの具体的な目標を設定します。目標を具体的に設定することで練習メニューを詳細に計画することができるようになります。
練習メニューとしてYGサーブのバウンドを低くするために、サーブ練習でネットの白線にボールをあえて当てる練習をして、ネットスレスレでサーブを出すようにする。
このように、「課題でサーブが上手くなりたい」という漠然とした目標ではなく、「YGのショートサーブを出すときにバウンドが高くなるので低くしたい」など具体的な目標を立てることで、練習メニューも課題解決のためにピンポイントのものができて効率的です。練習で気を付けるポイントもブレませんし、目標があれば集中して練習できますよね。
あと忘れてはいけないのは納期。次に大切な大会があるのがいつで、いつまでに技術課題を解決しなくてはいけないかも考えないと計画として不十分です。
例:次の全国予選は8月初旬、余裕を見てその1ヶ月前にはYGサーブを低く出せるようにしておき、その後の展開に問題がないかも確認しておきたい。
そんな感じで計画を作っていきましょう。
2. Do(実行)
- ポイント: 立てた計画は必ず実行。途中でフィードバックをして、練習内容に修正が必要なら、その度に修正をしていく。
- 例:計画に柔軟性を持たせた上で、一度立てた計画は必ず実行しましょう。例えば、サーブ練習を毎日30分やると決めたら、例外を作らずやり切るようにしましょう。一度例外を作ってしまう「今日は雨が降っているからいいや」といずれやらなくなってしまいますので。。。
練習中は今日たてた目標を意識して練習しましょう。何となくボールを打っている人と、何かを意識してやった人では効率が全然違います。練習の目標があれば、練習中の動画を撮って、意識していたポイントができていたかを確認できます。
3. Check(評価)
- ポイント: 練習を振り返り、目標が達成できていたかを確認する。定期的に確認をして効果が出ていない場合は、練習内容の見直しをする。
- 例: 練習後には必ず振り返りを行いましょう。
さて、YGサーブは低く出せるようになったでしょうか?練習中の動画を見返してみましょう。
練習動画を見返すと、サーブが低く出せるようになってたよ!けどサーブが長くて台から出るようになってる、、残念
そこは気にしなくてOK。全部を完璧にはできないからね。まずは目標の低くサーブを出すことを徹底して練習しよう
上の男の子のように、練習であることを意識すると(サーブを低くする)、これまで意識しなくてもできていたことができなるなる(サーブを短く出す)のは普通のことで、上達のステップを順調に歩んでいる証拠です。
初めから、低く、短く、回転をかけ、モーションを入れて、、、なんて考えてサーブ練習したら、かえって目標がぼんやりとしてしまいます。ポイントは一点に絞って集中して練習しましょう。
注意点(練習のための練習にならないために)
練習の動画を見返して練習内容を修正していきますが、その際にこの技術を試合で使うことを忘れてはいけません。一番良いのは定期的に試合に出て、練習したことが勝利にに繋がっているか確認することです。
低くYGサーブが出せるようになったけど、あまり良い展開にならなかったな。。コースやタイミングにも工夫が必要だね
試合に出ないと気づかないことって多いよね。なるべく試合には出るようにしたいね。
4. Act(改善行動)
- ポイント: 練習動画や試合動画を見返して、練習の効果が出ているか確認して、練習内容の修正をする。
サーブは低く出せたけど、バック前にばかり出して、ボクが得意なフォアハンドを使う展開にならなかったな。。けどたまに出したフォア前のサーブからの展開は良かったよ。
良かった点を見つけられると、それが練習のヒントになるね。
それなら、フォア前サーブの精度を上げる練習をしてみよう!
試合の反省をして、練習メニューを振り返りましょう。 この時に悪かった点だけでなく良かった点も洗い出しましょう。むしろ良かった点の方が、これまでの自分には無かったプレーが引き出される可能性があり、一気にレベルアップするチャンスがあります。
ただ、試合でずーっと同じ展開ばかりだと自分の新しい才能に気づけませんよね。試合では色々と試してみることで新しい気づきがあったりします。サーブのコースを変えてみる、など些細なことで良いので、色々と試してみることをお勧めします。
改善ができていなかったケース
サーブを低く出せなかったよ。もっと練習しなきゃ。。。
ちょっと待って、一度原因の深掘りをしようか。
原因の深掘り(5つのwhy 5W)
ここでは5つのwhyで原因を深掘りしていきましょう。
Why1: なぜ本番でサーブがうまく低く出せなかったのか?
本番の試合特有の緊張感やプレッシャーにより、練習では無意識でサーブを低く出せていたが、試合では出せなかった。
Why2: なぜ緊張やプレッシャーが影響したのか?
試合の重要度が高く、勝ちたいという気持ちが強かったため、精神的にプレッシャーを感じた。
Why3: なぜ重要な試合で緊張を感じたのか?
試合環境(観客、照明、対戦相手など)が普段の練習環境と大きく異なり、その違いに対応できなかったため。
Why4: なぜ本番と練習環境の違いが影響したのか?
実際の試合形式での練習やシミュレーションが不足していたため、試合特有の状況に対する経験が不足していた。
Why5: なぜ試合形式での練習が不足していたのか?
試合を意識した練習計画が十分に組まれておらず、環境やプレッシャーへの適応力を養う機会が少なかったため。
原因の深掘りをすると、単にサーブ練習をしているだけでは状況は改善しそうにないことが見えてきましたね。このように5whyで原因を深掘りしていくことが大事です。
解決策
- 模擬試合の導入: 試合形式の練習を増やし、実際の試合に近い状況でプレーし、その中でもサーブを低く出せるようにする。
- メンタルトレーニング: プレッシャーに対処するための心理的トレーニングを取り入れ、試合中の集中力と冷静さを保つ技術を学ぶ。
- 環境適応練習: 照明や観客の存在、卓球台の違いなどを考慮した練習を行い、色々な環境に適用できるようにして、緊張感を和らげる。
まとめ
PDCAサイクルを活用することで、卓球の練習がより効率的かつ効果的になります。計画を立て、実行し、評価し、改善するというプロセスを繰り返すことで、スキルの向上と目標達成に近づくことができます。ぜひ、この方法を取り入れて、次の試合でのパフォーマンス向上を目指しましょう!
この記事でご紹介したPDCAサイクルのアプローチは、卓球に限らず、他のスポーツや様々な分野でも応用できます。日々の練習や仕事でぜひ試してみてください。続けることで、あなたの成長と成功をサポートしてくれるはずです。