2008年販売開始から20年以上もヒットし続けているティモボルALC、2025年2月に引退したティモ・ボル本人が、最後まで使っていたことでも知られています。
当時から今までずっと“定番ラケット”として名前が挙がり続けるこのラケット。
ただ、「本当に自分に合うのか?」と悩む人も少なくありません。
そこでこの記事では、実際に使って感じたレビューをもとに、ラバーとの相性や他のラケットとの比較まで詳しく解説します。
あなたにとってティモボルALCが“選ぶべき1本”になるかどうかを見極めるヒントをお届けします。
この記事でわかること
- ティモボルALCの特徴
- 他のラケットとの比較
- 相性の良いラバーは?
- どんな人にオススメ?
- ティモボルALCを選ぶ“決め手”
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンクから商品を購入いただくと、当サイトに収益が発生する場合があります。収益は、より良い記事作成に役立てています。
ティモボルALCの特徴
合板構成はアウターALC
今、一番トップ選手に愛されている合板構成です。
アウターALCの良さは、弾みの良さに加えて、しっかり回転をかけてコントロールできるのが魅力です。
2008年に登場した当初はまだ木材ラケットが主流でしたが、ブースターの禁止や用具の進化により、「弾みつつも球持ちが良い」ラケットが評価されるように。
ティモボルALCは、そんな時代の流れと一緒に成長してきたラケットです。
ブレードはビスカリアと一緒。違いはグリップ
実は、ティモボルALCとビスカリア、それと樊振東ALCはブレード構成が同じです。
違いはグリップのデザイン、そして名前に宿る「こだわり」。
ティモボルALCは、青×水色のすっきりした配色に、TMロゴが映えるクールなデザイン。なんとなくヨーロッパの風を感じるんですよね。
ティモボルALCはアナトミックが選べるよ!
珍しいアナトミックグリップが選べるのも特徴。
私も20年以上卓球をしてきましたが、アナトミックを試せる機会はかなりレアですよ。
グリップは卓球に非常に重要なので、一回アナトミック試してみませんか?
アナトミックで弱点克服できるかも
ティモボルという存在の価値
このラケットの魅力は「ティモボル」のモデルであること自体にあります。
5度のヨーロッパ王者、元世界ランク1位。常識を覆すYGサーブ、芸術的なループドライブ…。
ヨーロッパ卓球の象徴であり、左利きプレイヤーの永遠の憧れです。
2025年2月に引退しましたが、その最後の最後まで彼が実際に使っていたのがこのティモボルALC。
彼のようなプレーに少しでも近づきたいなら、手にする価値は十分あるはずです。
サウスポーなら一回はティモボルに憧れるよね
実際に使ってレビュー
実際に試打しました。
珍しい中国式グリップのティモボルALCです。日本では売ってませんが、中国では売ってます。
重量は84gで結構重め。私の細腕では振るのがやっとです。

弾みとコントロールの絶妙なバランス
普段は「インナーフォースレイヤーZLC」を使っていますが、ティモボルALCはドライブで強く弾む感覚がありました。
フォア打ちでは気づきにくいものの、ドライブ時に「しっかりつかんでから前に飛ばす」感覚があり、回転とスピードの両立が可能です。
一瞬「飛びすぎたか?」と思っても、回転がかかって弧線を描き、コートに収まる、
そんな安心感のある飛び方です。
ただし、コントロールの難易度は高めなので、中級者以上におすすめです。
弧線を描いて台におさまってくれるよ
台上は慣れが必要
ツッツキやストップは少し飛びすぎる印象。
最初は「浮く」「長くなりやすい」と感じました。打点を早くできればなんとかコントロールできます。
しかし、打点が遅れると制御不可能でした。
・台上で素早く台に入れる人
・タイミングが遅れても制御できる繊細なタッチを持つ人
つまり、中上級者ならオススメできます。
オススメのラバー
ティモボルALCは弾みが強く、決して扱いやすいラケットではないです。しかし、それでラバーの性能を落としてしまっては意味がありません。このラケットを使うなら、ラバーも高性能なものを使いましょう。
ディグニクス09C|定番かつ最高の相性
やはり外せないのが、ティモボル本人も使っていた「ディグニクス09C」との組み合わせ。
アウターALCの弾みと、09Cの粘着テンションによる“つかみ”の相乗効果で、とにかく回転がかかってスピードも出る。
実際に使ってみると、自分でも驚くほどボールが伸び、相手コートに深く突き刺さる感覚があります。弧線も高くなり安定して台に入ります。
それでいて、トップシートの粘着のおかげで、ストップやツッツキといった台上技術も飛びすぎることなく安定します。
スピード・回転・安定感、すべてにおいて欠点のない組み合わせです。
本当に相性良いから試してみて!
●関連記事
ディグニクス09C|寿命・重さ・打ち方を本音レビュー
ディグニクス05
「しっかり振って、威力のあるボールを打ちたい」
そんな選手にぴったりなのがディグニクス05です。
弾みラケット×弾むラバーの組み合わせになり、性能を引き出すにはしっかりインパクトできるスイングが必要になります。
特に男子選手や、高校生以上の中上級者にオススメしたい。
ただし、台上ではやや弾みすぎる印象もあり、繊細なタッチの慣れが必要です。
●関連記事
ディグニクス05|寿命・重さ・打ち方を本音レビュー
ファスタークG1|バックに最適
ファスタークG1は、特にバック側に貼るとバランスが良くなります。
直線的に飛んでいく印象がありますが、ティモボルALCと組み合わせることで、しっかり弧線を描いてくれます。
ブロック、カウンター、ミートといったバック系の技術を多用するプレイヤーにとって、扱いやすさと威力の両立ができます。
ドライブ時には“つかんでから飛ばす”感覚があり、回転もかけやすいのがポイントです。
●関連記事
【5年愛用レビュー】ファスタークG1を選び、手放せなくなった理由とは
バックにG1は王道。選ばれる理由があるよ
他のラケットと比較
インナーフォースレイヤーZLC
・球持ちの良さと、回転重視のプレーに強い
・ティモボルALCは、もう少し攻撃的にいきたい人向け
インナーフォースZLCは「しなり」や「タッチ」を活かしたプレーに最適で、安定重視の中級者にも扱いやすい一本です。
一方、ティモボルALCはもう少し前に飛ばす力があり、同じ回転系でもより攻撃的なプレーに向いています。
飛ばさないでコントロールが重要な技術(ブロックや台上)は、インナーフォースレイヤーZLCのほうが圧倒的にやりやすいですね。
スワットパワー
・弾みは近いが、直線的な飛び方が特徴
・ティモボルALCは、弧線の安定感が魅力
スワットパワーは木材のしっかりした打球感が好みの方に人気で、スピード性能も高め。
比較して意外だったのは、ティモボルALCの方が球持ちが良く感じだことです。
スワットパワーよりもしっかりと弧線を描いて安定して台に入ってくれます。
こんな人にオススメ
ティモボルをリスペクトしている人
このラケットを使うなら、ティモボルのことが好きで、プレースタイルを理解しておいてほしい!
YGサーブ、柔らかいタッチ、鋭いループドライブ…。そうした「ティモらしさ」に惹かれる人にこそふさわしい。
せっかく使うなら、ティモボルのことを知りたいよね
威力で押したい裏裏ドライブマン
スピードと回転でラリーを制したい人
・中高生以上で、パワーがついてきた選手
弾みすぎない制御性も持っているので、回転量の多いドライブが得意な選手にフィットします。特に「裏裏」で前陣~中陣でしっかり振って打ち合いたいスタイルの人には最適です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ティモボルALCは間違いなく最高峰のラケットです。最近のラケットと比べると値段も安く、一度試してみる価値はあります。
特にこんな方におすすめ
- 王道のアウターALCで、ワンランク上の攻撃力を手に入れたい
- ティモ・ボルの卓球を取り入れたい