卓球を始めたばかりの頃は、何をしても少しずつ上達していく感覚があります。
しかし、同じ初心者でも半年後には大きな差がつくことをご存じでしょうか。
私は高校時代、効率よく強くなるための方法を必死で試行錯誤し、その後はコーチとして初心者を数多く指導してきました。
そこで確信したのは、やみくもな練習よりも“成長のツボ”を押さえた方法こそが最短で強くなる鍵だということです。
この記事の内容を実践すれば、あなたは初心者仲間の中で頭ひとつ抜け出し、試合で勝ち星を挙げられるようになります。
- 短期間で上手くなるために優先すべきこと
- サーブ練習がすべての技術を底上げする理由
- 多球練習で基礎を固める方法
- 初心者が早いうちにコーチをつけるべき理由
- 性格・体格に合う戦型と用具の選び方
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練習の優先順位をつけよう
最も使用頻度が高い順番に練習するのが効率的ですよね。
本当の初心者なら一通り色んな技術を練習してみれば良いですが、1〜2年経ったら優先順位をつけて何をやって何をやらないかを決めた方が強くなりやすいです。
優先度1位:サーブ
サーブは全てのラリーの始まりで、試合中に必ず使う技術です。
しかも回転やコントロール、体全身を使う感覚といった卓球の基礎がすべて詰まっています。
そのため、サーブ練習は他の技術をまとめて底上げする近道になります。

サーブを練習すれば、ドライブの回転量も増えて安定するってことね
それに、質の高いサーブを持っていれば、相手が返球を限定できます。
例えば、ストップされないサーブを覚えられれば、3球目でフリックやチキータの練習を大量にやらなくても済みます。
このようにサーブの質を上げて、練習内容を絞り込むことで、限られた時間でも効率的に上達できます。
あと、単純に初中級者だと、サービスエースが取りやすいので、たくさんサーブを練習すれば勝ちやすいです。



特にロングサーブはサービスエース取りやすいよね
優先度2位:レシーブ(ツッツキ)
レシーブはサーブと同じくらい試合で多く使います。
レシーブにはツッツキ、ストップ、チキータ、ドライブ、フリックなど様々な種類がありますが、最重要はツッツキ。
レシーブの中で唯一、どんな回転、長さにも対応できるのがツッツキだからです。
相手のサーブの質が高く、回転が読めない場面でも安全に返せるのはツッツキ。
地味な技術ですが、ツッツキで安定してレシーブを返せるかどうかが、初中級者の勝敗を分けます。



ツッツキ舐めてたわ
優先度3位:ブロック
3番目に優先すべきはブロックです。
「ドライブじゃないの?」と思うかもしれませんが、ドライブは自分で打つかどうかを選べます。一方で、ブロックは相手が攻撃してきたら必ず使わざるを得ません。
さらに、相手にドライブを打たせれば、自分からブロックの機会を作ることも可能です。
初中級者では攻撃を連続で成功させられる選手は少なく、1〜2回の攻撃でミスが出ることが多いため、攻撃ができなくても勝てる試合は多くあります。
それに、ブロック練習をすると、相手のボールに対して正確にラケット角度を合わせる能力が身につきます。また、回転や威力を利用して返す感覚もブロック練習で磨かれます。
卓球の試合は実力が同じなら、攻撃50:守備50です。
たとえ攻撃の調子が悪くても、守備でも得点ができれば安定して試合を勝ち進むことができます。



ブロックが上手いと勝率が安定するよ
優先度4位:フォアドライブ
4番目に大事なのがフォアドライブです。
攻撃はやはり重要で、その中でも使用頻度が高いのはフォアドライブ。
バックドライブは回り込みで代用できますが、フォアが打てないと試合展開は厳しくなります。
特にツッツキに対するフォアドライブは、優先して習得しておきたい技術です。



フォアドライブができると戦略も立てやすいよ
多球練習してみよう


- たくさんボールが打てる
- 苦手なボールを重点的に練習できる
- 難易度を調整できる
多球練習は、強豪校やプロでも必ず取り入れている効率的な練習方法です。
初心者でも、卓球を始めて1年ほど経ったら挑戦してみましょう。
最初はボールの出し方を練習する必要がありますが、できる人なら1日で習得できます。
多球練習の最大のメリットは短時間で大量のボールを打てること。
しかも、ただ数をこなすだけでなく苦手なボールを集中的に練習できるのが魅力です。
例えば、対人練習でブロックを練習する場合。
相手がサーブ → レシーブ → 3球目ドライブ…
ここまでやっと「ブロックの出番」です。
初心者では3球目ドライブが安定しないため、10分練習してもブロックできるのはせいぜい50球ほど。
一方、多球練習なら1分で50球打てます。
単純計算で練習効率は約10倍です。



ダラダラしないで短時間でぎゅっと練習しようぜ!
さらに、多球練習は難易度を自由に調整できます。
先ほどのブロック練習を例にすると
・速いドライブ
・ゆっくりなドライブを混ぜる
・コースのランダム化
・ピッチを早くする
こうした設定を自分のレベルに合わせてカスタマイズできるため、丁度良い負荷をかけて技術向上のスピードが一気に上がります。



難易度調整できるから、上級者と初心者でも練習になるよ
コーチに教わってみよう
卓球を始めたばかりの頃は、ボールを打つのが楽しくて我流になりがちです。もちろんそれでもOKですが、「強くなりたい」なら一度はコーチに教わるのがおすすめ。その後の伸び方が大きく変わります。
卓球初心者こそ「正しいフォーム習得」が命
一番のメリットは「正しいフォーム」を早く身につけられることです。
フォア・バック・ツッツキなど、自己流だとほぼ100%変なクセがつき上達を妨げます。しかも一度染みついたクセを後から修正するのはほぼ不可能です。
だからこそ最初の時期にコーチからフォームや体の使い方を教わる価値は絶大です。
失敗しない、卓球コーチの選び方
- 実績:選手としてだけでなく、コーチとしての指導実績もチェック
- 指導スタイル:厳しいタイプか、丁寧タイプか。初回で人柄も確認
- 口コミ:知人やチームメイトのおすすめは当たり率が高い
卓球レッスンを最大限活用するコツ
コーチは「自分では気づけない弱点」や改善方法を教えてくれます。新しい練習メニューや課題が見つかり、モチベーションもアップ。
初心者だけでなく、中級・上級者でも「定期的なレッスン受講」が技術維持・向上のカギです。
卓球レッスンの料金と頻度の目安
料金
プレイベートレッスンで、1時間あたり5,000〜10,000円程度。選手・コーチとしての実績がある人ほど高めの傾向ですが、一概には言えません。気になるコーチがいれば料金も含めて比較してみましょう。
頻度の目安
月1〜2回程度が一般的。これより多いと教えてもらったことを消化できないし、これより少ないとコーチに忘れられてしまします笑。
自分に合った戦型を選ぼう
かっこいい選手や憧れの戦型があるなら、その戦型にするのも楽しいですが、短期間で勝ちたい」「特にこだわりがない」という場合は、自分に合った戦型を考えるのがおすすめです。
戦型選びの基準
戦型を決めるうえで重要なのは、性格・メンタルと体格です。
性格・メンタル
怖いもの知らずなのか慎重派なのか、自己主張型か協調型か──性格によって向く戦型は変わります。最初から自分の性格を理解したうえでプレースタイルを作ると、勝ちやすい形になりやすいです。
体格
身長や骨格、柔軟性なども考慮します。背が高くパワーがあるなら後陣で強打、背が低く動きが速いなら前陣速攻など、自分の身体的特徴を生かす戦型を選びましょう。
勝ちやすい戦型
左利き
日本では右利きが圧倒的多数。
左利きは珍しく、左利き対策が不十分な選手が多いため、試合展開が優位になりやすくなります。
もし、普段の生活が右利きでも、多少無理してでも、卓球は左利きでやって方が勝ちやすいです。
ペン粒
粒高ラバーの特性で回転の影響を受けにくく、回転のことをよく知らなくても扱えます。
また、試合がワンパターン化しやすいのが強み。相手がツッツキを打てばプッシュ、ドライブならブロック──これを繰り返すだけで試合が成立します。
このため練習内容を絞りやすく、粒高対策を普段からしている選手も少ないので、展開面で有利です。
さらに大きく動く必要がないため、体力や瞬発力に自信がなくても戦える点も魅力です。
戦型診断ツール
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遊び感覚で、参考にしてみてください。
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あなたのプレースタイル
ここに解説が表示されます。
正しい用具を選ぼう
初心者がラケットを選ぶときに押さえておきたいポイントは、次の3つです。
- 弾みが控えめでコントロールしやすい
- 軽量で振りやすい
- 値段がお手頃(5,000〜10,000円程度)


私がいつも初心者におすすめしているのはスワット(VICTAS)です。
弾みがほどよく、初心者にも安心して使えますし、全国王者が使用していた実績もあり、上級者にもおすすめできるラケットです。
重量も軽く、価格は5,000円台と非常にリーズナブル。性能に対して価格が抑えられているのが、このラケットの魅力です。


まとめ
- 技術の優先順位:1位サーブ、2位レシーブ(ツッツキ)、3位ブロック、4位フォアドライブ
- 多球練習やコーチに教わるなど、効率的に上手くなろう
- 自分に合った戦型を選ぼう
- 正しい用具を選ぼう



あとは練習するのみ!
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