【徹底レビュー】ビスカリアは本当に最強?使ってわかった魅力と注意点


ビスカリアって人気だけど、使いこなせるかな?

ビスカリアはトップ選手に最も愛されたラケット

でも、「扱いこなせるか心配」、他ラケットと比べて何が違うの?」っと気になる人もいるはず。

この記事でわかること

  • なぜこんなに人気なのか?
  • 打ってみた感想
  • 他ラケットとの比較
  • 相性の良いラバー
  • どんな人にオススメか?

なぜ今ビスカリアが選ばれる?

ビスカリアが販売されたのはなんと1993年!一時期廃盤になったものの復刻して今も大人気のラケットです。

30年以上前のラケットなんだね

1993年の当時としては革新的なアリレートカーボン(アリレート+カーボン)を採用し、ラケット業界に新しい風を吹き込みました。

しかし、当初はスピードグルー全盛期。

スピードを出したかったら、グルーイングで何とかなったので、ラケットは木材ラケットが主流でした。ビスカリアは、その性能が時代にあっていなかったのか、「弾みすぎ!」と評価され、今ほどの人気出ませんでした。

でも、時代は変わるんだよね

スピードグルーは廃止され、ボールもプラスチック製になり、木材ラケットでは流石にボールの威力が出ません。カーボン素材が入ったラケットに風向きが向いてきました。

ラバーもグルー無しでも弾むラバーが必要になり、テナジー05などが台頭してきました。

張継科が彗星の如く現れる!

そんな時代の変わり目に現れたのが張継科。強烈なチキータとYGサーブで、一瞬にして世界の卓球を変えてしまいました。

そんなスター選手が使っていたのが、ビスカリアです。

たくさんの人が張継科のプレーをマネし始め、ビスカリアも人気爆増、一時期バタフライの契約選手でさえ入手が困難なラケットになりました。

卓球のルール変更、張継科の登場でビスカリアが人気に!

今の時代にあってるんだね

デザインがカッコいい

青と白のシンプルなカラーリングは、爽やかで見た目にも魅力があります。性能はもちろん、かっこよさでも選ばれるラケットなのです。

打ってみた感想

メリット|弾むし回転がかかる

とにかく弾むんですけど、他のラケットと違うのは、「回転もかけやすい」ってことですね。

ビスカリアより弾むラケットはたくさんありますが、弾みも回転もってなるとビスカリアのようなラケットはないと思います。ボールを一瞬掴んで、クッと回転がかかり前に飛んでいくラケットです。

回転をかける感覚を持っている人ならとりあえず回転をかけて弧線を作ることができれば、台におさまりやすいラケットだと思いました。

デメリット|台上は難しい

ツッツキやストップなど短く止めたい技術は難しいですね。

ちょっとした力加減でストップが浮いてしまったり、回転をかけようとしてツッツキがオーバーしたり、普段ならしないミスを連発しました。

ブロックもコントロールは非常に難しいです。パッと手が出たボールは台に収めることすら困難に感じました。

全体を通じて、トップ選手にとっては最高の武器、でも万人向けではない、という特徴がはっきりしているラケットです。

相性の良いラバーは?

高性能ラケットのビスカリアの魅力を最大限に活かすにはどんなラバーが良いのか?

ここでは、実際に試して相性が良いと感じたラバーを「フォア向き・バック向き」に分けて紹介します。

フォアに合うラバー

●ディグニクス09C

「微粘着×ビスカリア」の最適解。

ディグニクス09Cはやや弾みを抑えた粘着系テンションラバー。
通常のラケットでは飛距離が物足りないこともありますが、ビスカリアの強い反発力と組み合わせることで、その弱点を完全にカバーできます。

  • 弾み+回転のバランスが極めて高水準
  • ドライブでの一撃性能が桁違い
  • 粘着特有の“持ち上げやすさ”もある

関連記事
ディグニクス09C|寿命・重さ・打ち方を本音レビュー

●ディグニクス05

弾むテンションラバーながら、自然と弧線を描く性質があるため、ボールがしっかり台に収まってくれる安心感があります。
その特性が、やや直線的になりがちなビスカリアの球筋と絶妙にマッチ

  • 攻撃力と安定感のベストバランス
  • 使いやすさも抜群で幅広いレベルに対応
  • 「迷ったらこれで間違いない」定番の選択肢

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バックに合うラバー

●ディグニクス80

バックにも威力を出したい人に。

ディグニクス80は、05よりも柔らかめでコントロール性能に優れています。
ボールをしっかり食い込ませて、自然と弧線が出るので、バックドライブも安定。
それでいて威力も申し分なく、攻守のバランスがとれたバック用ラバーです。

  • スピードと回転のバランス型
  • しなやかな打球感で台上もやりやすい
  • 上級者のバックハンド強化にも◎

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●ディグニクス09C

最近では、バック面にもディグニクス09Cを貼る選手が増加しています。
特に台上技術(ツッツキ・ストップ・チキータ)に強みを持つ人にぴったり
しっかり回転をかけて、意図した通りに返球することができます。

ただし、デメリットも。

  • 総重量が190g超えになることも
  • 扱いが難しく、完全に上級者向け

とはいえ、バックハンドが武器で、重さに耐えられる人には夢のような組み合わせ

他のラケットと比較

ビスカリアとよく比較される、インナーフォースレイヤーZLCと、スーパービスカリアと比較してみます。

インナーフォースレイヤーZLCと比較

アウター×ALCか、インナー×ZLCか。
この2本で迷う人は非常に多いです。どちらもトップ選手に人気があり、性能もハイレベル。

私も両方使いましたが、

正直に言って、「ビスカリアの方が圧倒的に“勝手に弾んでいく”感覚が強い」です。

  • ビスカリア:スピードが出しやすく、打球が直線的でスパッと抜ける
  • インナーフォースZLC:球持ちが長く、ボールを掴んで前に飛ばす。

どちらが優れているというより、「威力で押したいか」「回転量と台上重視か」のスタイルによって選ぶラケットですね。

スーパービスカリアと比較

打球感はビスカリアと似ています。

しかし、明確に違うのはラケットの「硬さ」です。

打球時に手に響く感触はほぼなく、ラケットはほぼしなりがないです。そのため、ラケットがボールに与えるエネルギーがそのまま伝わりやすく、スピード性能は非常に高いと感じました。

一方で、少しのミスでボールが思ったより飛びすぎてしまうことも多く、繊細なコントロールが難しい場面もあります。
たとえばストップやチキータなど、細かい技術で狙った位置にボールを落とすのは、やや難しく感じました。

さらに、SUPER ALC(スーパービスカリア)のデザインも魅力のひとつ
黒×ブルーのシャープな配色と重厚感のある仕上がりは、所有欲もくすぐられます。

よくある疑問に回答

A. 難しいしオススメしない。

ビスカリアはとても弾むラケットで、回転やコントロールを学ぶ前にボールが飛びすぎてしまいます。
コーチとして子供達を指導していても、最初から弾む用具を使った子は回転をかける感覚が身につかず、ミート打ちのクセが抜けない傾向にあります。
3年くらい基礎をしっかり学んでから、高校生ぐらいで使い始めるのが良いでしょう。

参考記事
弾む vs 弾まない|ラケットを使い比べてわかった、勝てる用具の条件

ビスカリアの最大の強みは、「全部が高水準でまとまっている」点です。
・スピードが出る
・回転がかかる
・コントロールもギリギリできる

A. ラバーで調整しましょう。

軽量なビスカリアを探すという手段もありますが、それはたくさんの卓球ショップに足を運んだりする必要があり、中々難しいですよね。

それよりは、軽量なラバーを選べば全体の重さを簡単に抑えられるのでオススメです。

ラバー名 重量(特厚・カット前)
ヴェガヨーロッパ 58g
ディグニクス05 70g
テナジー05FX 71g
ディグニクス09C 77g

※すべて特厚、未カット時の実測値です。

まとめ

ビスカリアは、スピード・回転・コントロールを高次元でバランスよく備えたラケットです。
その性能は間違いなくトップクラス。
だからこそ、誰にでも合うわけではなく、扱いには経験が必要です。

しかし、使いこなせたときの強さは本物
迷っているなら、一度試す価値はあります。


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