「弾むラケットを使いたいけど、安定感がなくてミスが増える…」
そんな悩み、ありませんか?
アウターラケットはスピードと威力を引き出せる一方で、扱いにくい印象を持たれがちです。
しかし最近は、素材構成や合板設計の進化により、弾むけど安定する理想のラケットも増えてきました。
この記事では、実際にラケットを試打した上で、単に弾むだけではなく、回転もかけやすく安定感があるアウターラケットのおすすめモデルを7本厳選して紹介します。

弾むだけじゃ扱えないもんね
- おすすめのアウターラケット7選
- アウターラケットの選び方
- 素材別の特徴
- 相性の良いラバーは?
- インナーとの違いやアウターが向いている人は?
おすすめアウターラケット7選
比較表
ラケット名 | 特徴 | 平均重量と板厚 | 相性の良いラバー |
---|---|---|---|
ビスカリア | 王道アウター 弾みと回転を両立 | 88g 5.8mm | ディグニクス05 ザイヤ03 |
ビスカリア SUPER ALC | ビスカリアにさらに弾みをUP | 87g 5.7mm | ディグニクス09C |
樊振東 ZLC | ハードだが球持ちも良い | 89g 5.5mm | ディグニクス09C |
林昀儒 SUPER ZLC | 林昀儒選手使用。 とにかく弾む | 89g 5.9mm | テナジー05ハード ザイヤ03 |
アウターフォースALC | 弾みを抑えたアウターで扱いやすい | 85g 6.2mm | テナジー05 ロゼナ |
丹羽孝希ZC | Zカーボンと檜の組み合わせが安定感のあるプレーを実現 | 89g 6.0mm | V>15スティッキー V>22ダブルエキストラ |
アイスクリームAZX | 表面と裏面で異なる特殊素材。 ロマン溢れる1本 | xxx g 5.7mm | オメガ8チャイナ オメガ7ツアー |


ビスカリア
1993年の発売以来、30年以上にわたって世界中で愛され続けている定番アウターラケット。
特に中国の張継科選手が使用したことで人気が再燃し、現在も入手困難になるほどの人気を誇ります。
特徴
柔らかいアリレートとカーボンを組み合わせることで、「弾むのにボールをしっかり掴む」独特の打球感を実現。
威力と安定感を両立できるのが最大の特徴です。
ビスカリアよりも弾むラケットは過去にも多く登場しましたが、コントロール性能に欠けるものが多く、長く支持されませんでした。
一方、ビスカリアは弾みと安定のバランスが高次元でまとまっているため、
トップ選手から愛好家まで幅広い層に30年以上支持されています。
グリップのデザインも流行に左右されないかっこよさがありますね。
試打した感想
筆者よこたくもビスカリアを2本所持しており、生粋のビスカリア愛好家です笑


弾みが強いラケットですが、ドライブはしっかりと弧線を作れるので意外と安定します。
しっかり打てた時の威力は抜群ですね。
難しいのはブロック。脱力してラケットに当てないと簡単にオーバーしてしまいます。
台上技術はやりやすく、短く止めたい時にしっかり止まります。
相性の良いラバーは、ディグニクス05やディグニクス09C。
特に09Cとの組み合わせは、粘着系ラバーの弱点である“弾みの不足”をラケットが補い、
回転量とスピードのバランスが非常に良い組み合わせになります。
硬めの打球感なので、やや硬めのラバーと合わせるのが良いと思います。


ビスカリア SUPER ALC
名作「ビスカリア」をベースに、より高い弾みと安定性を求めて進化したのがビスカリア SUPER ALCです。
合板構成はほぼ同じですが、アリレートカーボンよりも繊維密度を高めた“スーパーアリレートカーボン”を使用。
これにより、ビスカリアよりも明確に弾みがアップしています。
特徴
打球感は硬めながらもしなやか。不思議です・・・
ボールをしっかりと掴む感覚があり、スピードだけでなく回転もかけやすいです。
トップ選手向けの高性能モデルでありながら、愛好家でもギリ扱えるように仕上がっています。
試打した感想
ラバーはディグニクス09Cを使用。
最初の印象は「硬い!」でした。
普段ビスカリアを使っていますが、打った瞬間の“カチッとした感触”がまるで別物。
明らかに弾みが強く、球離れも速いです。
それでも、ディグニクス09Cの高い回転性能と相まって、
ドライブはスピード・回転量ともに最高峰、粘着ラバーなので台上技術もやりやすい。
ビスカリアSUPER ALC×ディグニクス09Cは、使いこなせれば最強の組み合わせといえます。


樊振東 ZLC
中国のエース・樊振東選手の名を冠した、ZLカーボン(ZLC)アウター構造の高性能ラケット。
ZLC素材らしい高反発と硬い打球感を持ちながら、ブレード厚をわずか5.5mmと薄めに設計することで、
ラケット全体にしなりと柔軟性を持たせています。
特徴
ZLC特有の「軽快な球離れ」を感じる一方で、薄いブレード構造により、スピードとコントロールの両立を実現。
硬さの中に“しなる安心感”があり、パワー系のドライブでもしっかりと台に収まります。
弾みは強めですが、いわゆる「ぶっ飛び系」ではなく、実戦で使える弾みという印象。
トップ選手の要求に応えながらも、愛好家にも十分扱える完成度です。
試打した感想
ラバーはディグニクス09Cを使用。
打球感はやはり硬く、初速の立ち上がりが非常に速いラケットです。
しかし、ブレードがしなってくれるため、意外なほどコントロール性も高い。
粘着ラバーとの相性は抜群で、回転とスピードを高いレベルで両立できます。
また、ビスカリアと比較すると球離れが早く、ミート系技術がやりやすいのが印象的。
バックのミート打ちやフォアスマッシュなど、多彩な攻撃パターンがやりやすいラケットです。
林昀儒 SUPER ZLC
中国代表・孫頴莎(スン・インシャ)選手使用モデル。
もうその事実だけで、孫頴莎ファンの筆者(よこたく)は欲しくなってしまいます(笑)
名前の「颯」は、中国語では「SUN」と発音され、孫(SUN)と同じ音。
おそらく「孫」という漢字を避け、スピード感を表す“颯”に置き換えたのかな?
名前の通り、颯のように切れ味鋭いプレーを実現する一本です。
「キョウヒョウ颯」は、粘着ラバー“キョウヒョウ”シリーズと合わせて使いたいところ!
試打してみると、ZLC系に近い硬めの打球感!
女子選手モデルですが、並の男子じゃ性能を引き出せないでしょう・・・間違いなくハイスペックなラケットです。
粘着ラバーを貼るとしっかりボールをつかんで弾んでくれます。
珍しい紫色のグリップで、グリップエンドには孫頴莎選手の凛としたお顔がプリントされています。
この凛としたお顔を見るだけで、なんとなく孫頴莎選手が一緒に戦ってくれている感じがしますね。


サイバーシェイプカーボン
最初に六角形のラケットが登場したときは、「何これ?」と正直、違和感しかありませんでした。
しかし、発売直後にモーレゴード選手がこのサイバーシェイプ カーボンを使用して世界選手権で銀メダルを獲得。
一気にその性能が証明&世界に認知されました。
特徴①:六角形が生む操作性とスイートスポットの広さ
このラケットの最大の特徴は、なんといっても六角形のブレード形状。
通常の丸型よりも台上技術がやりやすいです。ラケットの先端が短い分、ストップ・チキータ・フリックなどの操作性が向上します。
また、形状の最適化によってスイートスポットが広がっており、当たり損ねが減って安定したボールが出やすくなっています。
特徴②:CWTシステムによる重量カスタム
最新モデルにはCWT(Custom Weight Technology)が搭載。
グリップエンドに取り付けるパーツの重さを変えることで、ラケット重量&重心バランスを自分好みに調整できます。
操作性を重視する人にも、威力重視の人にも対応できるギミックです。
試打レビュー
打ってみた印象は、「インナーの割に硬い」。
球を掴むよりも、弾いて飛ばす感覚が強いです。
ただし、その硬さのおかげでスピードドライブがやりやすい。
下回転に対してもボールをしっかり持ち上げることができました。
一方、ループドライブでは回転を強くかけるために少しコツが必要。
まさに、ドライブとミートを自在に使い分けるモーレゴード選手らしい設計だと感じました。
丹羽孝希 ZC インナー
表面に檜を使ったことで、思いのほか球持ちが良いラケットです。
打球感はやや硬めですが、ギュッと回転がかかる感触があります。檜の影響で打球感が心地よく、球をしっかり掴んで前に出すイメージ。
台上や細かい技術でも扱いやすく、粘着テンション系のラバーとの相性が良い印象です。しっかり振ればスピードも出るため、中〜上級者のコントロール重視派に向いています。
デザイン面では、グリップの色がとても良いですね。
写真だと分かりづらいですが、パープルというより「深い紫」で、ところどころに青みがかった色が見え隠れして綺麗です。和の色合いを感じさせる落ち着いた雰囲気で、見た目の満足度も高いですね。
(VICTASから紫色のラバー出ないかな・・・)
フェリックス・ルブラン ハイパーカーボン
ハイパーカーボンをインナーに搭載したモデルです。
インナーの中ではかなり弾むラケットですね。球持ちが良く、
ハイブリッドK3などの粘着テンションと合わせると回転とスピードのバランスが良くなります。
中ペンはもちろん、シェークハンドもラインナップされています。
あと、なんと言ってもデザインですよね。
フランス国旗やフランス革命をイメージしたトリコロールカラーが目を惹きます。
アウターが向いている人|インナーとの違いは?
アウターとインナーの違い


アウターは上板のすぐ下に素材(カーボンなど)が配置されているので、素材をダイレクトに感じやすいです。対して、インナーは中板に近い位置に素材がくるので木材ラケットの感覚に近くなります。



素材の位置が変わるだけで、性能が大きく変化するよ
繊細なタッチを持っている人でブロックや台上でしっかりボールの威力を技術で吸収できる人はアウターがおすすめ。
威力と回転のかけやすさ、安定感のバランスを求めるならインナーですね。
アウターが向いている人は?
技術的に上級者で、すべての技術レベルが高い人。用具には第一に威力を求めている人にオススメできます。
アウターラケットの方が弾みが強いので、細かい技術は技術力でカバー、用具には弾みを求めている人向け。



やっぱ上級者向けってこと!
まとめ|威力、回転、安定のバランスを武器に!
アウターラケットは「弾みすぎて難しい」と思われがちですが、最近のモデルはしっかり掴んで安定するものが増えています。
今回紹介した7本は、どれも弾むのにコントロールできる実戦的なモデルです。
この中から、弾みすぎない“ちょうどいい一本”を見つけてみてください!
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