湿気の多い日は、ラバーやボールが滑りやすく、普段通りのプレーが難しくなります。
特に、ブロック・ツッツキ・ストップのような繊細な技術は影響を受けやすく、気づかないうちに失点が増えてしまうことも。
またドライブをネットミスしちゃった。大会が雨だと最悪⤵️
湿気の影響を抑える対策と、湿気があっても実力を発揮する考え方が重要だよ
本記事では、雨の日でも安定して試合成績を残すための対策を解説します。
- 湿気がプレーに与える影響
- 湿気の影響を抑えるためのグッズや用具の管理方法
- 湿気がある中でも実力を発揮するための考え方とプレーの工夫
湿気の日でも「勝てるプレー」を選べるようになれば、周りが苦しむ中で、一歩先を行ける自分に変われます。
この記事が、その第一歩になるはずです。
湿気が卓球に与える四重苦(基本解説)
今日は雨、なんかラバーがしっとりしてる…
湿気は卓球にさまざまな形で影響を及ぼします。
ここでは特に重要な「ラバー」「ボール」「卓球台」「シューズ」の4つについて、その影響と具体的な注意点を整理します。
ラバーへの影響|滑って回転がかけ返せない
湿気がある日は、ラバー表面に水分がつき、摩擦力が下がります。
この影響で特に難しくなるのが「回転をかけ返す技術」です。
- ブロック、カウンター(上回転に対して上回転で返す)
- ツッツキ、ストップ(下回転に対して下回転で返す)
こういった回転の応酬が必要な場面で、ラバー表面でボールがスリップしてミスにつながります。
ぬわっ!ツッツキが思いっきり浮いてチャンスボールに…!
湿気で表面が滑ると、ほんの少しの力加減でも結果が変わるよ
ボールへの影響|ヌメりにはタオル対策が必須
なんかボールがヌメっとしてる!
湿度が高いと、ボール表面に水分がつきやすくなります。特に古くてツルツルしているボールは、滑りやすさが倍増します。
この状態でラリーを続けると、以下の影響があります。
- ネットミスが増える
- 回転量の読み違いが発生する
ラリーの合間に、ボールをチェックする習慣をつけよう。
卓球台への影響|バウンド低下と想定外の球足
雨の日に卓球台の表面を確認するとテカテカしていますよね。
それは台の表面に水滴がついてるんです!
台の表面の摩擦がなくなることでボールの弾みが普段と変わり、伸びるはずのサーブやドライブが急に止まったり沈んだりします。
特に回転系サーブや、バウンド後に伸びるボールを武器にしている選手にとっては、大きな誤算となり、気候によって微調整が必要になります。
ボールと違って、台の表面全体を拭くのは大変だよ〜
シューズ・床の影響|フットワーク制限と転倒リスク
湿気は足元にも及びます。
床の湿りでシューズのグリップ力が落ち、急停止や強い踏み込みをした時にスリップする恐れがあります。できなくなることがあります。
床の素材・ワックスによっては、フットワークが実質封印されることも、、、「滑りそう」と感じたら無理せず、大きな動きは制限してプレーしましょう。
スリップする恐れがある中では、思いっきり動けないよね
湿気で狂う技術ランキングと補正テクニック
気の多い日は、普段なら問題なく使えている技術がうまく決まらなくなることがあります。
特に、回転をかけ返す技術は、ラバー表面でのスリップにより大きな影響を受けやすくなります。
ここでは、湿気のある日に狂いやすい技術と、その補正テクニックを整理します。
湿気で狂いやすい技術ランキング TOP3
🥇 第1位:ブロック
湿気でラバー表面が滑ると、相手の上回転に対して面を作っても 食い込まずにスリップし、ボールが ネットに沈んでしまうことがあります。特にスピードドライブに対しては、スイートスポットを外すと想定外のネットミスが増えます。 この現象を知っているだけでも、プレーの選択肢が変わります。
🥈 第2位:ツッツキ
本来なら低く返るはずのツッツキが、ラバーでうまく引っかからずに 浮いてしまい、チャンスボールになるケースが多発します。 湿気により回転量が落ち、粘着ラバーや表ソフトでは特に影響が大きくなります。 雨の日のツッツキはいつもより丁寧に。
🥉 第3位:カウンター
カウンターは回転+スピードをかけて返すため、ラバーの摩擦が落ちると 威力が激減。その結果、打球が思ったより飛ばず、 ネットミスになりやすい技術です。 湿気の日は無理なカウンターより、先に攻める意識を。
湿気の日は先に攻めろ|“受け”より“攻め”が有利になる理由
湿気のある日は、「回転をかけ返す技術」が全体的に不安定になります。
このため、ブロックやカウンタープレーよりも、先に攻めて主導権を取るスタイルのほうが安定して得点しやすくなります。
相手のボールにあわせるのは困難。自分から攻撃しよう
🔹 受け身が不利になる理由
• 湿気で摩擦が落ちると、ブロックやカウンターがスリップして不安定になる
• 逆に、自分から打つドライブやフリックはスイングで食い込ませられる分、比較的湿気の影響が少ないミスが減りやすい
🔹 先に攻めるプレー例
• 下回転に対して、いつもはツッツキでつなぐ場面でも、先にドライブして打ち合いに持ち込む
• 台上でのストップをやめて、ミスの出にくいフリックで動かす戦術に切り替える
普段は相手に打たせて得点する選手も攻めの割合を増やそう。
湿気×ラバーのリアル体感レビュー
ラバー名 | 湿気の影響 | コメント |
---|---|---|
テナジー05 | 小 | ほとんど気にならない。安心して使える |
ディグニクス05 | 小 | 湿気の影響はほぼゼロ。安定感あり |
ディグニクス09C | 小 | 粘着っぽさはあるが、滑る感覚は少ない |
ファスタークG1 | 中 | 少し滑る。打ち方で対応可能 |
ラクザX | 中 | ややスリップ感あるが調整しやすい |
キョウヒョウ2 | 大 | 完全に滑る。湿気の日は使い物にならない |
モリストSP(表) | 大 | 弾かず滑る。ツッツキも入らない |
スペクトルS1(表) | 中 | 滑るが対応可能。やや注意が必要 |
粘着や表ソフトは湿気があると何もできなくなる…
多少トップシートの摩擦が減っても、スポンジで食い込んで返すことができれば、ボトっと落とすことはなくなり、ある程度安定して返球できます。
多少湿気があっても信頼できるラバーを見つけましょう。
湿気対策グッズの使い方「乾燥と温め」
🔹 普段の保管:ラケットケースの中に“乾燥空間”を作る
普段はラケットケースの中に**ジップロックと除湿剤(シリカゲル)**を入れて、ラケットを乾いた状態で保管。
空気を遮断することで湿気を避け、除湿剤が余分な水分を吸収してくれます。

ラケットケースにジップロックって…食品かよ!?
バカ言うな。湿気対策の基本だよ
ラケットケースの中に**ジップロック+除湿剤(シリカゲル)**を入れて保管するだけで、以下の効果があります
- 湿気をシャットアウトしてくれる
- ラケットのカビ、異臭防止
- ラケットを乾燥させ、弾みUP
🔹 試合直前:ワイヤレスドライヤーで一気に“湿気飛ばし”
温めれば湿気はつかない。理科で習った結露の話だね
試合直前は、ワイヤレスドライヤーでラバーを軽く温めることで、ラバー表面に付いた水分を飛ばします。これで30分くらいは持ち堪えてくれます。
あるいは、ラバーウォーマーを使うのもアリ!
🔹 ミニタオル
ミニタオルがあれば、ボールや台の上を拭いて湿気を除去できます。
また、ミニタオルは冬場、あまり汗をかかない時にも大活躍するので、持っておくと便利ですよ
湿気の日に効く!戦型別・プレー戦術まとめ
湿気がある日には、戦型ごとに注意点や有効なプレーが大きく変わります。ここでは、代表的な3つの戦型への対策をまとめました。
対ドライブマン
湿気があると、ブロックやカウンターは不安定になるので、先に攻めるのがポイント
- ブロックすると滑ってネットに沈みやすいため、受け身NG
- ツッツキやストップでつなぐより、先にドライブで仕掛ける
- 相手のループに対してもカウンターより強打や台上フリックが安定
いつもより、攻めの意識を持とうね
対表ソフト
湿気がある時は表ソフト面を積極的に狙いましょう。
- 表ソフトは湿気によってスリップして、ナックルになる
- 下回転サーブを出してナックル気味の甘いツッツキがきたら狙い目
- ループドライブを送れば、高確率でネットミスしてくれる
表ソフトは湿気に弱いからね。積極的に狙おう
対カットマン
湿気があると、カットの回転量は減少。いつも以上に積極的に強打していきましょう。
- カットの切れ味が落ちて、攻撃しやすくなる
- いつもより強気に攻めてOK。特にループドライブ→強打の展開が有効
- 床が滑る場合は、前後の動きが有効。前に短く止めよう
カットの回転量が落ちて、いつも以上に楽に戦えるよ
まとめ:湿気に強い人=準備ができている人
湿気は誰にとってもやっかいな相手です。トップ選手だろうと、初級者だろうと、湿気の影響をゼロにはできません。
でも、ここまで読んでいただいたあなたにはもうわかるはずです。
湿気は、対策すれば “むしろ有利” にできる。
湿気に強くなる3つのステップ
1. プレーで意識することを知る
→ ブロックやツッツキが不安定になる、先に攻める方が有利
2. ラバーやボール、道具の準備を整える
→ ジップロック・除湿剤・ドライヤーで湿気から用具を守る
3. 湿気下での戦型別の立ち回りを頭に入れておく
→ ドライブマン、表ソフト、カットマン、それぞれに対応策がある
「湿気にやられたな…」と後悔するより、「今日からひとつ、やってみよう」と行動した人が、試合で勝ちます。
まずはラケットケースに乾燥剤を入れるところから始めてみましょう。次の雨の日、きっとその差が出ます。