この記事を読めばわかること
- 男女ペアならではの立ち回りと連携のコツ
- ペアの相性を見極める4タイプ診断
- 男女で異なる役割と、連携を深める戦術
- 実践で使える練習メニューと声かけのコツ
- よくある失敗とその対処法(たくぼーとちきりーの実体験つき)
- 勝てるペアに必要な“気遣い”と“対話”の本質
- 「誘い方」や試合後の空気感に関するリアルなヒント
ちきりーとミックスダブルス組むことになったけど…なんか不安だな
普通のダブルスと全然感覚違うし、相性は大丈夫かなぁ…
卓球のミックスダブルスに挑戦したけど、
・ペアとの連携が噛み合わない
・相手に気を遣いすぎて動けない
・そもそも勝てない
そんな経験、ありませんか?
ミックスダブルスは、ただの男女ペアではありません!
技術も戦術も大切ですが、それ以上に「相性」や「気遣い」「対話」が、勝敗を左右する繊細な種目です。
この記事では、
ミックスダブルスのルールから戦術、ペアの選び方、練習法、よくある失敗、そして“気遣い”の本質まで
余すことなく解説します。
経験談やタイプ診断、よこたくブログだからこそ伝えられる「リアルなミックスダブルスの世界」を、ぜひ楽しんでください。
ミックスダブルスで勝てるペアになるために知るべき“男女の違い”
ミックスダブルスで勝てるペアになるために知るべき“男女の違い”
ミックスダブルスをしていると、
「なぜかラリーがつながらない」「ペアと噛み合わない」
そんな違和感を覚えることはありませんか?
実はその原因、多くの場合は**“男女のプレースタイルの違い”**にあります。
この章では、シングルスとダブルスの基本的な違いから始めて、男子・女子それぞれの戦術的特徴、
そしてそれがミックスでどうぶつかり、どう調和させるべきかを整理します。
シングルスとダブルスの根本的な違い
シングルスとダブルスには、明確なルールとプレーの違いがあります。
- サービス:ダブルスではフォアクロス側にしかサーブを出せず、相手に待たれている状態でのサーブになる。
- レシーブ:フォア側に来ることが分かっている状態で構えるため、構えの自由度が低い。
- ラリー:ペアと交互に打つ必要があり、1人で展開を完結させられない。
これらの違いは、プレー内容にも影響します。
サービスにおける影響
フォアクロスにしかサービスを出せないので、相手に待たれている中、サービスを出さなければなりません。
相手に強いレシーブをされるリスクが高いため、コントロール(低く・短く)が重要になります。
また、3球目は自分ではなくペアが打つため、複雑な回転のサービスよりは、シンプルな下回転やナックルサーブからのパターンが主流です。
レシーブにおける影響
コースが分かった中でレシーブをするので、レシーブ側はシングルス以上に厳しい返球をする余裕があります。
レシーブからサインを出し合い、どんなレシーブをするかを決めているペアもいます。
ペアのことも考えてレシーブをする必要があります。

ラリーにおける影響
交互に打つ必要があるため、シングルスよりも大きな動きが必要になります。
ラリー展開では、後ろに下がってラリーする形が多く、シングルスに比べるとラリー回数は減ります。
また、自分が打った次の球を読むのではなく、パートナーが打った球に対して相手がどう返すかを予測しなければならないため、読み合いの時間も少なくなります。
さらに、移動が多く、100%の状態で打てるケースは少なくなります。
また、セット間で打球する順番が代わり、試合展開がガラリと変わります。

男子ダブルスの特徴|スピードと決定力で畳みかける
男子ダブルスは、スピードとパワーを活かした攻撃型の展開が中心。
特に台からやや下がった位置からの強打や、回り込みフォアでの一撃が多く見られます。
- 台から下がり、ドライブで打ち合う場面が多い
- 回り込みフォアでの決定打
- レシーブからのチキータで早期に主導権を握る
- ラリーでは大きなスイングで押し切る展開が多い
守備をしながらチャンスを作るよりも、1球ごとに得点を奪いにいく意識が強いのが男子ダブルスの特徴。
女子ダブルスの特徴|前陣ラリーのピッチの速さ
女子ダブルスでは、基本的に前陣でテンポの速いラリーを展開するスタイルが多く見られる。
一発で決めるよりも、打点を落とさずに打ち続けてミスを誘う戦術が中心となる。
- 後ろに下がらず、前陣でピッチの早い打ち合いを続ける
- 一球ごとのラリー時間が短く、素早い反応とポジショニングが求められる
女子選手のダブルスは、守りと反応のスピードを武器にラリーを組み立てていくスタイルが基本。
男子ダブルスとは異なり、ラリーの長さや一撃の威力よりも、テンポと位置取りの安定感が重要視されます。
ミックスダブルスで生じるスタイルのギャップ
男子は後ろに下がってパワーで押し切るスタイルが多く、
女子は前陣でテンポよくつなぐ展開を得意とします。
この“戦い方の違い”が、ミックスダブルスになると自然とズレを生みます。
とくにポジションやテンポの感覚が合わずに、噛み合わなくなる場面はよくあります。
そこに加わるのが、「男子が決めて女子はつなぐ」という暗黙のイメージ。
無意識にそんなふうに役割を決めてしまっていると、お互いの動きがどんどんちぐはぐになっていきます。
でも実際のところは、どうなんでしょうか?
試合分析で見えた常識の誤り
女子が繋いで、男子が決める。
それがミックスダブルスの基本的な考え方だと思っていました。
でも実際はどうなんだろう?と思い立ち、確認してみました。
筆者が実際に試合映像を見ながら、「誰がどれだけ得点したか」を数えてみたところ、次のような結果になりました。
YouTubeにUPされているミックスダブルスの試合を分析したよ
大会 | ペアA 男子 | ペアA 女子 | ペアB 男子 | ペアB 女子 |
---|---|---|---|---|
2020カタールOP 決勝 | 20(水谷) | 24(伊藤) | 21(王) | 15(孫) |
コンテンダー ドーハ 決勝 | 28(松島) | 20(張本) | 22(黄) | 21(石) |
YouTuber 地区大会 | 19(Y男子) | 15(Y女子) | 7(相手男子) | 16(相手女子) |
女子も男子と同じくらい、あるいはそれ以上に得点している試合もあり、決して女子は繋ぎ役に徹していると言うわけではありませんでした。
つまり、「男子が点を取り、女子は支える」という前提は、データの上では必ずしも成り立っていないんです。
女子は繋ぎ役って誰が決めたのよ?
すみませんでした!!!!!!!
お互いの得意なプレースタイルを尊重しつつ、
どちらが決めてもいい、という意識を持つことが、ミックスダブルスでは何より大事です。
よこたく式!ペア相性診断
これで差がつく!ミックスダブルスの基本戦術
じゃんけんで主導権を取れ!得点力を活かすサーブ・レシーブ選択術
ダブルスでは、試合開始時のじゃんけんに勝ったら「レシーブ」を選びましょう。
レシーブを選んだペアは、相手のサーバーを見てからレシーバーを決められるため、男女どちらのボールを受けるかを戦略的に選択できます。
そのうえで、得点力のある選手が3球目または4球目を打てるようなローテーションを組むことが理想です。
誰が誰の球を打つかで変わる!組み合わせ別の対応戦術
ミックスダブルスでは、「誰が誰のボールを打つか」によって展開が大きく変わります。組み合わせごとの対応をあらかじめ決めておきましょう。
【女子が男子のボールを受ける場合】
男子のボールはスピードと回転が強く、女子にとっては反応時間が短くなります。普段ならカウンターできるような球も、まずはしっかりと入れる意識を持つことが大事です。
【女子が女子のボールを受ける場合】
テンポが早く、次の男子が打つまでの時間的余裕が少ない場面です。男子が打ちやすいように、コースや回転を工夫する必要があります。安全そうに見えるツッツキは展開を読まれやすく、狙われることがあるので、ストップやナックルなど変化をつけた返球が好ましいです。慣れてくれば、得点源になることもあります。
【男子が男子のボールを受ける場合】
パワー同士の応酬になりやすく、ここで押し負けてしまうと、次の女子が打ちにくい体勢に追い込まれます。しっかり対応できるかが重要です。
【男子が女子のボールを受ける場合】
回転やスピードが男子に比べてやや軽いため、タイミングがずれてミスをしやすくなります。慣れるまでは安定して返球し、慣れてきたら得点を狙うポイントとして活かす意識が大切です。
被らず動け!男女ペアに最適な動線と位置取りのコツ
まずは、通常のダブルス(男子×男子や女子×女子)で使われる動き方を確認しましょう。
通常のダブルスでの動き方
右利き×右利きの場合:
- 打った選手が大きく横に動き、ペアが入れ替わるように回る
- 通称「くるくる回る」動き
右利き×左利きの場合:
- カタカナのハの字のように動く
このように、同じようなプレー領域でプレーするペアでは、動き方もシンプルに分担できます。

ミックスダブルスではどうか?
ミックスでは、多くの場合、
- 女子は前陣プレー
- 男子は後陣から大きく動く
という形になります。
つまり、前後でプレー領域が明確に分かれるため、
くるくる回る動きは機能しません。
右左はハの字でOK
おすすめの動き方
- 女子:前陣で左右に動き、台の近くでの展開に集中
- 男子:前後左右に大きく動き、広い範囲をカバー
このような動き方をベースにすれば、ポジションの衝突や「どっちが打つ?」という迷いも減ります。
試合前にペアで共有しておくことが大切です。

男子はたくさん動かなくちゃ!!
勝つための練習法|連携強化メニューを紹介
男女の球質の違いに慣れることが重要です。
ミックスダブルスでは、男女でボールの質が異なるため、守備の場面での対応力が問われます。
- 男子のボールは回転・スピードが強く、女子が受ける際には、ラケット面の角度を微調整しなければミスしやすい。
- 女子のボールは軽くテンポが速いため、男子はタイミングを合わせるのに苦労することがある。
このように、相手の球質に慣れておくことが、ミスを防ぎ、粘り強くラリーを続ける鍵となります。
また、試合展開を優位に進めるために、
- 相手男子に全力で打たせない工夫(例:ストップや変化ツッツキ)も重要です。
- 安易な返球は、すぐに狙い打ちされてしまうリスクがあります。
練習例(守備強化のために)
・多球練習で面の角度とタイミングを体に覚えさせる
・男女で交互にボールを出し合うラリー練習
・男子のドライブを女子がブロックする守備練習
・女子の球に男子が合わせる練習(ツッツキ→ドライブなど)
ミックスダブルスに必要なのは“気遣い”と“対話”だった
「ダブルスで勝つには連携が大事」——これはよく言われることですが、技術的な連携だけでは不十分です。
実は、“気遣い”と“対話”がうまくいっているペアほど、勝率が高いのです。うまくいかない原因は戦術ではなく、「ちょっとした気まずさ」が多いのかもしれません。
男女間の“気まずさ”が連携を崩す
たくぼーなんか口数少なめ、私にプレーに不満があるのかな?
ううっ、朝食のカレー食べ過ぎて気持ち悪い・・・
ほんの少しの沈黙や表情の変化で、パートナーが不安になってしまうことがあります。
特に男女で組むミックスダブルスでは、無意識の“気まずさ”が試合の流れを止めてしまうことも。
そうならないためには、言葉で気持ちを伝える意識が大切です。
「ごめん」「ありがとう」が勝敗を分ける
たった一言で、雰囲気が良くなり、試合中も前向きに戦えるようになります。
- 「今のミスしちゃってごめん」
- 「今のナイスプレー!助かった!」
こういった声かけが自然に出るようになると、プレーにも連携にも余裕が生まれます。
逆に、こういう声が全くないと、相手より先に「味方」に気を遣う羽目になるかも…。
試合前・試合後に交わすべき3つの会話
試合の合間や終了後に、ちょっとだけでいいのでこんな言葉を交わしてみましょう。
- 「今日はどう攻めていく?」
- 「さっきのプレー良かったよね」
- 「ありがとう、また一緒に出ようね」
たったそれだけで、次に組む時の関係性もぐっとスムーズになります。
なお、「そもそもペアを組むまでが難しい!」という人は、
▼こちらの記事もぜひご覧ください:
ミックスダブルスのパートナーを上手に誘う5つの方法(心理テクニックも解説)
まとめ ミックスダブルスで勝つために大切なこと
本記事では、ミックスダブルスで勝つための戦術・相性・練習・気遣いといった多角的な視点から解説してきました。内容をあらためて振り返ると、次のようなポイントが重要です:
- 男女の違いを理解し、動き方や戦術を最適化する
- 「気が合う」ではなく「役割が合う」ペアを目指す
- 試合中の“気遣い”や“対話”が、プレー以上に結果を左右する
- 相手の球質に慣れる実践的な練習が不可欠
- 勝つためには、技術以上にペア間の関係性がものを言う
ミックスダブルスは奥が深く、楽しく、難しい。
でも、うまくいったときの喜びはシングルス以上かもしれません。
ぜひ、この記事を参考に“最高のペア”を目指してみてください。